久々に日本でも全国的に観察できることから、ここ数日話題に上っている今回の皆既月食。見られるのは2022年11月8日夜です。
何時ごろ見られるの?
観察する場所によって時間が違う日食とは異なり、月食は 世界各地で同時刻に観察できる 現象です。日本時間 (UTC+9) では一連の月食は次のような時間となっています。日本では、月が地球の影に入って再び出てくるという月食の流れをフルで見ることができます。
部分食の始まり:午後6時9分
皆既食の始まり:午後7時16分
食の最大 :午後7時59分
皆既食の終わり:午後8時42分
部分食の終わり:午後9時49分
マレーシア (UTC+8) では日本時間からマイナス1時間なので、月食は下のような時間となります。マレーシアの場合は、皆既食の始まる時点ではまだ月は見えておらず、月の出から6分後にはすでに食の最大となります。なので、月が出てきた時点でもう暗い赤銅色に見えているはずです。
月の出 :午後6時53分
食の最大 :午後6時59分
皆既食の終わり:午後7時42分
部分食の終わり:午後8時49分
442年ぶりのチャンスを逃すな!
皆既食の時間だけでも約1時間26分と、長かった2018年にも増して長時間にわたり観察できる今回の月食。それだけでなく、月に天王星が隠される「惑星食」がなんと皆既食中に見られるという442年ぶりの非常に珍しい月と惑星のダブル食なのです。(※ 当時の惑星食は土星)
400ウン十年ぶりと聞いてもピンとこないかもしれませんが、1580年と言えば「本能寺の変」の2年前、あの織田信長がバリバリ活躍していた頃ですよ。そんな時代からこの21世紀まで一度もなかった天文現象を見られるこのチャンス、ぜひ見逃さないようにしましょう! ちなみに、日本で皆既月食&天王星食がダブルで見られたことは過去5,000年で一度もないそうです。あまりにレアすぎて貴重さがよく分からないですね。(その他詳しくは、国立天文台の「皆既月食・天王星食(2022年11月)」をご覧ください。)
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次回の皆既月食はいつ?
夜の早い時間とあって観察するには 恰好の条件に恵まれた今回の皆既月食。11月8日の夜、ぜひ時間をリマインダーに入れて忘れずに夜空を見上げ、今世紀最初で最後の皆既月食&惑星食を楽しみたいものです。ちなみに、日本で見ることのできる次回の皆既月食は2025年9月8日です。参考までに、次に日本で皆既月食+惑星食がダブルで見られるのは213年後の2235年とのこと。さすがにスケールが違いますね。
当日の夜空が晴れることを願いつつ。みなさまが美しい月食・天王星食の天体ショーを楽しまれますように。
[参考資料]
「【特集】2022年11月8日 皆既月食×天王星食」. AstroArts. URL: https://www.astroarts.co.jp/special/20221108lunar_eclipse/ (参照日:2022年11月7日)
「皆既月食・天王星食(2022年11月)」. 国立天文台. URL: https://www.nao.ac.jp/astro/sky/2022/11-topics02.html (参照日:2022年11月7日)