筆者が初めて手にしたデジカメは、15年以上前に購入したパナソニックのLUMIX FXシリーズでした。このカメラは数年間使いましたが、東マレーシア・サバ州のキナバル山に上った後、立ち寄ったコタキナバル市内の某フライドチキンのチェーン店にうっかり置き忘れ。すぐ気づいて5分後には店に戻ったものの、時すでに遅し=キナバル山で撮った写真データを道連れに行方不明となりました。
ただ、その時間に客は自分たちのグループ以外は他に誰もいなかった上、店のスタッフに
「このテーブルに今さっきカメラ忘れたんだけど」
と尋ねると、そのうち一人の目が激しく泳ぎまくり。どうせ嘘つくならもっとうまくやれ、と言いたいところでしたが、クアラルンプールへ戻るフライトの時間が迫っていたのと、ちょうど古くなったカメラの買い替えを考えていたこともあり、結局それ以上食い下がることはせず。(あと、カメラのシステム言語は日本語オンリーだったので、自分で使うつもりなら頑張って日本語勉強してね、と) 海外ではそもそも貴重品を置き忘れる方が悪いということで、今後の教訓としました。
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で、次に購入したのは、同じくLUMIXのFZ8というモデル。なぜかあまり印象に残っていないのですが、光学12倍ズームがセールスポイントだったはず。ただ、野生動物やスポーツでも撮るのでなければ、そこまでのズームって意外と使わないもんだなと思った記憶があります。でもコンパクトなサイズながら、開放側で撮れば結構きれいにボケるので楽しかったですね。
このぐらいから「写真って面白い」と感じ始め、ちょうどFZ8のボタン類にガタが出始めたタイミングで購入したのが、ニコンD90。さすがにあちこちヤレてきて電源スイッチの感触も怪しくなっていますが、いまだに現役で使い続けています。
もちろん、ニコンの上位機種に変えたいと思ったことはこれまでに何度もあります。ただ、新規購入予算の家庭内認可が下りない上、趣味性が強い一眼レフは「要るか要らないか」で言うとプロの写真家でもない限り確実に後者。なので、結局カメラ売り場の展示機で遊ぶ以上には踏み出せず。性能的には時代遅れになってしまったとはいえ、あちこち一緒に旅行した愛着もある上まだまだ使えるD90を手放したくはない、というのが正直なところです。
ただ、出かける時に一眼レフとレンズを持ち出すとなるとそれなりのサイズになっちゃうので、使う機会がおのずと限られていたのも事実。結局は「iPhoneで撮ればいいか・・・」と妥協することが増えましたが、やはり一眼レフとiPhoneではクオリティーに歴然とした差があります。そんな中で昨年の秋に目にしたのが、GR IIIx発売のニュースだったというわけです。
GRのことは以前から気になっていたものの、自分の使い方を考えた時にGR伝統の28㎜だと少しためらう部分があったんですよね。それで、40mmのGR IIIxが出た時には間違いなく「これだ!」と。D90では50㎜を多用していたものの、もう少しだけ広角よりの方がいいと感じる瞬間も結構あり、GR IIIxの40㎜というのが個人的にど真ん中ストライクだったわけです。メシ撮りにも歪まず近すぎずちょうどいい。キレ味ある解像や画像処理に頼らずに歪みなく描写するGRレンズの特性も自分の好みにぴったりだったので、(数週間悩んだ末)購入を決意しました。
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発売されたばかりのモデルなのでマレーシアに入ってくるのは当分先のことかと思いきや、店に問い合わせるとちゃんと在庫あり。しかも、価格を換算すると日本より少し安かったのは意外でした。カメラ関連のアイテムでは定評のある現地オンラインストアで注文し、数日後に無事到着。
早速、マレーシア産のレザーを使ったハンドストラップを着けて自分仕様に。無造作にポケットに入れてもいい、というよりむしろ『すぐ出せないとスナップ撮れないよ』という心の声がプッシュしてくるのですが、いつもむき出しだと正直落ち着きません。無印でGRにピッタリのサイズのナイロンケースがあったので、結局外出の時にはそれに予備バッテリーも入れて持ち歩いています。
ということで、昨年12月初めに手に入れたGR IIIx。これからマレーシアでバリバリ使い倒していこうと思います。(下の写真は、KL中心部のビル群を照らしながら昇る朝陽。GRでは空や雲を撮りたくなります。)