コーヒー品種ノート

【コーヒー品種】H3とは?

投稿日:2019年1月23日 更新日:


by Katya Austin on Unsplash

コーヒーの品種ノートです。

H3

由来:カトゥーラとエチオピア在来種系E531の人工交配種
豆のサイズ:大きい
収穫量:多い
風味の質:とても良い
初回収穫:3年目
さび病:耐性低い
炭疽病:耐性低い
線虫:耐性低い
栽培適正標高:

北緯5度~南緯5度:1,600m以上

北緯/南緯5度~15度:1,300m以上

北緯/南緯15度以上:1,000m以上

H3の歴史

H3セントロアメリカーノ同様、フランス国際農業開発研究センター (CIRAD) 、中央アメリカ各国コーヒー研究所ネットワーク (PROMECAFE)、ならびにコスタリカの熱帯農業研究教育センター (CATIE) の共同研究により開発されたF1ハイブリッド種です。エチオピア在来種 (CATIEカタログ番号E531) とカトゥーラを交配させて生まれました。

スポンサーリンク



F1ハイブリッド種の場合、本来は遺伝的多様性を高めると共に病害虫への耐性を持つ品種を開発することを目的としているため、さび病への耐性が低かったH3の評価はあまりよくありませんでした。しかし、H3が持つ風味特性がとても優れていたことから研究栽培が続けられ、現在に至っています。(F1ハイブリッド種に特有のデメリットについては「【コーヒー品種】セントロアメリカーノとは?」をご覧ください。)

あまり目にすることのない品種ですが、とりわけ標高の高い場所で栽培されたH3は大きなポテンシャルを秘めており、機会があればぜひ味わってみたい品種の一つと言えます。

[参考資料]
World Coffee Research (2016) 「COFFEE VARIETIES of Mesoamerica and the Caribbean」, URL: https://worldcoffeeresearch.org/media/documents/Coffee_Varieties_of_Mesoamerica_and_the_Caribbean_20160609.pdf (参照日:2018年3月15日)


スポンサーリンク

Colors Coffee

Colors Coffee

-コーヒー品種ノート
-, ,

執筆者:


Comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

関連記事

Coffee cherry

【コーヒー品種】ジャクソンとは?

by Katya Austin on Unsplash コーヒーの品種ノートです。 ジャクソン (Jackson) 由来: イエメン原産ブルボン種 豆のサイズ: 大きい 収穫量: 多い 風味の質: 良 …

Coffee cherry

【コーヒー品種】SL-14とは?

by Katya Austin on Unsplash コーヒーの品種ノートです。 SL-14 由来: ティピカの突然変異種 豆のサイズ: 平均的 収穫量: 良好 風味の質: 良い 初回収穫: 3年目 …

Coffee cherry

【コーヒー品種】カスティージョ (カスティーヨ) とは?

by Katya Austin on Unsplash コーヒーの品種ノートです。 カスティージョ (Castillo) 由来: カトゥーラとティモール・ハイブリッドの人工交配種 豆のサイズ: やや大 …

Coffee cherry

【コーヒー品種】ティピカとは?

by Katya Austin on Unsplash コーヒーの品種ノートです。 ティピカ (Typica) 由来: エチオピア―イエメン原種 豆のサイズ: 大きい 収穫量: 少ない 風味の質: と …

Coffee cherry

【コーヒー品種】SL-34とは?

by Katya Austin on Unsplash コーヒーの品種ノートです。 SL-34 由来: ティピカの突然変異種 豆のサイズ: 大きい 収穫量: 多い 風味の質: 素晴らしく良い 初回収穫 …

このブログについて

東南アジアに住んで21年。知っているとコーヒーがもっと楽しめる豆知識をはじめ、さまざまなコーヒー文化と地元情報を現地から発信しています。

地球はコーヒーで回ってる O.M.C. - にほんブログ村

TAILORED CAFE Online Store


管理人: Gaku

40代の通訳者です。
マレーシアのクアラルンプール在住。

[好きなモノ]コーヒー、写真、バイク、温泉、ラーメン

毎朝、妻と二人でコーヒーを飲むのが日課。でも、珈琲ネタを語りだすとサラリと流されます。