マレーシアの交通事情を取り上げた前の記事の続きとして、2017年に開通したばかりのMRT(大量高速輸送交通)とよばれる電車について紹介します。
※記事の最後に、終電情報(日本語)のリンクがあります。
せっかく開通してからもなかなか利用する機会のなかったMRTですが、先日ついに体験してきましたのでそのレビューを少し書きたいと思います。
<MRTに乗ってみた>
以前からあるLRTにはこれまで何度も乗っていますが、車内が狭い、急加速・急ブレーキが目立つ(ちなみに無人の自動運転です)、インテリアもごく普通、といった感じなので、今回のMRTにも正直どこか同じようなイメージを持っていました。しかし、実際に乗ってみた感想は、
「想像していたより、ずっといい」
まず、車両サイズが一回り大きいことで車内の開放感がこれほど違うとは思っていませんでした。これはバンコクの交通機関BTSよりもポイントが高かったです。また、最新の交通システムというだけあって、LRTと同じ自動運転ですが動きにギクシャクするところがなく、全体にとてもスムーズな走りです。大きくとられた窓や相当広く設計された車両連結部分、またシート下の空間に配置されたLEDライトなど、よく洗練された車内のデザインも明るく快適な印象を演出しています。駅のホームや改札なども含め、LRTより利便性がワンランク上のレベルだと感じました。
いつもは渋滞にハマることを覚悟して車で行くクアラルンプール市内ですが、MRTならイライラすることもなく快適に移動できます。もちろん、車の利用にもそれはそれでメリットがありますが、特にラッシュ時や雨で道路が冠水して大渋滞になっている時などは、MRTを利用する方がはるかに時間と労力の節約になることは間違いありません。もし市内に何時間か滞在するのであれば、高い駐車料金を払うよりもMRTの方が断然経済的です。
さらに、各駅とその近隣エリアをつなぐ新規のバス路線も開業と同時に運行が始まっています。個人的にはまだ乗ったことはありませんが、どのバスも駅を中心にした循環ルートとなっていてそれなりの頻度でバスを走らせていますし、料金も一律1リンギ(約26円=記事作成時)と安く設定されているので、駅から少し離れたところに住んでいる方にとっては結構使えるかもしれません。
ということで、MRTにまだ乗ったことのない方は、ぜひ一度試してみる価値があると思います。電車での移動に慣れている日本人にとっては、こうした公共交通機関が新たにできたのはうれしいことですね。通勤に、買い物に、観光にと、MRTはこれから色々なシチュエーションで便利に使っていける移動手段になるのではないかと期待しています。
(MRTを含めた新交通が不動産価格に与える影響については、マレーシアブログ「KOKONATS.com」さんの記事「笑うのは誰だ?LRT新線開設とそれに影響される不動産価格」 に詳しいので、ぜひそちらをご参照ください。)
下にMRT各駅の終電時刻を掲載します。個人用としてご自由にお使い下さい。 (画像をクリックすると、フルページのPDF版をダウンロードできます。)
※ ただし、不特定多数への配布や無断転載・直リンクは禁止とさせて頂きますのでご了承ください。
(2021年6月15日更新) 新型コロナウイルスの感染拡大により、制限令の内容によって公共交通機関の運行にも影響が出ることがあります。ご注意ください。
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(2017年11月15日:画像追加・変更)
(2017年11月17日:タイトル修正)
(2018年1月4日:レイアウト・リンク修正)