マレーシア地元情報

【新型コロナ (COVID-19)】マレーシアの活動制限令について分かっていること

投稿日:2020年3月17日 更新日:


picture of coronavirus

当ブログ記事「【新型コロナ (COVID-19)】マレーシアの感染状況は?」で継続してお伝えしてきた、マレーシア国内での新型コロナウイルスの現状。直近の感染者急増を受け、3月16日夜にマレーシア政府は活動制限令 (Movement Control Order)3月18日より実施すると発表しました。

今回の活動制限令の内容について現在分かっている点をお伝えします。

(2020年6月8日:追記) ムヒディン首相は7日、6月10日以降回復のための活動制限令 (Recovery MCO) を施行し、経済・社会活動の各種制限をさらに緩和すると発表しました。詳しくは当ブログ記事「【マレーシア】回復のための活動制限令 (Recovery MCO) で何が変わるか」をご覧ください。(参考―The Star: “More relaxation on public activities“)

RMCOの施行に伴い、本記事に記載されているMCOにおける規制は変更されますのでご注意ください。

活動制限令 (MCO) の概要 (※5月4日以降は大幅に緩和されます)

禁止対象の大勢が集まる活動

・ソーシャルイベント

・スポーツ/文化活動

・宗教活動 (イスラム教の金曜礼拝を含む)

閉鎖対象の施設

・すべての商業施設/店舗(※ スーパー、市場、食料品店、コンビニ、薬局、その他 生活必需品を扱う店舗は例外)

・すべての宗教施設

・保育所/幼稚園

・公立/私立学校 (小・中・高)

・大学など高等教育機関

・政府機関/民間企業(※ 食品、水道、エネルギー、通信/インターネット、治安/防衛、廃棄物/浄化清掃/下水道、ヘルスケア/医療、銀行/金融、電子商取引、運輸 (陸海空)、港湾/空港/貨物、燃料/潤滑油、ホテル/宿泊施設、これらのサービスに関連する流通、その他大臣が重要と判断したサービスは除く)

出入国の制限 (2020年6月21日更新)

・すべての観光客ならびに外国人入国を制限(入国を認めると政府が指定したカテゴリーのビザ保有者を除く)

(2020年6月21日:追記) イスマイル・サブリ国防大臣は19日、外国人の入国管理緩和について発言。詳しくは現地の日本大使館による情報「マレーシア入国時に必要な手続(2020年6月19日)」をご覧ください。

(2020年6月21日更新)  政府当局は5月17日以降、MM2Hビザ保有者の再入国を認めると発表。しかし、再入国は許可制となっており、渡航者の事前登録やPCR検査での新型コロナウイルス (COVID-19) の陰性を証明する必要など、所定の条件を満たす必要があります。 詳しくは現地の日本大使館による情報「マレーシア・マイ・セカンド・ホーム(MM2H)パス保有者の再入国許可(2020年6月16日更新)」をご参照ください。

マレーシア人出国を原則禁止

帰国 (入国) 者には健康診断および入国後に保健省へ登録した住所で14日間の自主隔離 (政府が指定したグリーンゾーン国からの入国者を除く)

活動制限令に関する疑問 (※ 5月4日以降大幅に緩和されます)

Q. 都市封鎖 (ロックダウン) や外出禁止になったって本当?

今回の活動制限令 (MCO) は、当初いわゆる都市封鎖や外出禁止令とは異なるということが強調されていました。実際に3月16日にムヒディン首相が行った制限令の発表段階では、日常生活に不可欠なもの以外の活動を制限するものの、国内での移動に関して厳しく取り締まるような制限は含まれていませんでした。しかし、ここから徐々に状況が変わっていきます。

少し遅れて国家安全保障会議が発表した「FAQ (よくある質問)」では、「休暇の旅行に行ってよいか」という質問に対して、「観光地への旅行は、日常生活に不可欠なサービスに関連するものでない限り基本的に禁止されている」との文言が。「FAQ」の回答を見る限り、本則には明記されていなかった移動の制限が前提となっているような書き方でした。一方で当初は営業禁止と言われていた飲食店に関しては、持ち帰り・宅配用なら基本的に営業可ということになり想定よりも緩くなりました。(参考―The Star:”Frequently asked questions (FAQs) on movement control order“)

本則では特に制限されていなかった自宅周辺の屋外活動や外出の要件にも、日を追うごとにより厳しい規制がかかっていきました。3月22日には、規制強化のため当初は否定していた軍の投入を実施。4月1日以降は、後に規制が緩和されるまで自宅周辺でも屋外の散歩や運動は禁止、買い出しと医療以外の私用での外出は禁止、至る所で軍と警察が検問を実施、夜10時から早朝6時までは自家用車の使用を禁止、また公共交通機関やタクシーも通勤時間帯以外は利用不可 (最終夜10時)ということで、事実上外出禁止と殆ど変わりがない状態でした。

期間がさらに2週間延長となったフェーズ2以降の制限令では、罰金の金額こそ比較的低いもののある意味で欧米での “ロックダウン” よりも厳しい規制だったと言えます(例:ドイツやフランスでは他人と接触せずに行う運動や散歩、家族や他人を支援するための外出は、時間帯や距離制限などあるものの許可されていた。マレーシアは全て禁止。)

活動制限令 (MCO) に違反した場合はRM1,000以下の罰金、または6ヶ月以下の有期刑、あるいはその両方が科されます。(参考―The Star:”Movement Control: Offenders face RM1k fine, six months’ jail or both“)

(2020年4月15日:追記) イスマイル・サブリ国防相は、いまだに制限令 (MCO) の違反者が後を絶たないため、反則金納付で済ませるのではなく4月15日以降は以前のように違反者を逮捕・起訴すると表明。制限令違反については、以前のように有期刑も含めた刑事事件として裁判所で扱われることになります。(参考―The Star: “No more compounds, MCO violators will be arrested and charged in court, says Ismail Sabri“)

出入国に関しても、外国人は原則入国禁止、マレーシア人の出国を禁止、また当初すべての帰国 (入国) 者は14日間の強制隔離という厳しいものになっており、国境封鎖と呼んでも差支えない措置でした。恐らく一般市民からの反発の強い “封鎖” というイメージを和らげるため、マレーシア政府は制限令を「ロックダウンじゃない」「外出禁止ではない」としましたが、一時期の中国ほどではないものの緩和前は世界的に見てもそれなりに厳しい措置だったと言ってよいと思います。

Q. 食料品は買い出しに行けるのか?

Vegetable and fruits displayed

食料品店やスーパーを含む生活必需品の供給は制限を受けないため、活動制限令 (MCO) 期間中も買い出しには行けますし必要以上に買いだめする必要はありません。そうはいっても、制限令の実施前日は朝から食料品を扱う店舗や市場はどこも大量の客。近くのスーパーでもカートに一杯の食料やトイレットペーパーを積み込んで、開店後わずか15分の時点で10以上ある各レジに20人以上が並ぶ長蛇の列でした。

政府が「心配要らない」と何度繰り返しても一向に減らないパニック買いの背景には、2年前に国民から拒否された野党が、いつの間にか与党の一部と手を組んで政権に復帰した先日の政権交代、また能力が未知数の新しい内閣といった現状を国民の多くが冷めた目で見ており、このような緊急事態に対応する現政府への信頼が非常に低いことも関係していると見られます。

なお、買い出しの際にはマスクをすることが勧められています。(ごく一部の店舗ではマスクがないと中に入れてくれないところもあります。厳密にはマスクの強制は違法ですが、外国人としては細かいことで争わない方が無難)

(2020年5月27日更新) マレーシア政府は4月8日、全国の各家庭にマスクを無料配布すると表明。地区ごとに設置された災害対策委員会を通して一戸あたり4枚配布されるとのこと。(参考―The Star: “Govt to distribute face masks to every household“)

追記:ちなみに、KLでは5月27日現在まだマスクは届いていません。あの“アベノマスク”じゃないですが、供給が回復した今となっては別にもう要らないような気もします。ただ、貧困層や低所得の外国人労働者には配布する意味はあるでしょう。

Q. “生活必需品” を扱う店舗とは?

(2020年5月5日:追記) 条件付き活動制限令 (CMCO) の施行後、一部業種を除いてほぼ全てのカテゴリーで営業が許可されています。以下の情報は、基本的に活動制限令 (MCO) フェーズ3時点 (4月28日まで) の内容とご理解ください。

“生活必需品” を扱う店舗というのは、日常生活に最低限必要なモノ・サービスを提供している業種です。

例えば、飲食店 (レストラン、コーヒーショップ、屋台等) については、客が飲食をすることはできないものの持ち帰り/宅配用に限って営業が許されており、Grab Food や Food Panda などの宅配サービスも使えました。しかし飲食・宅配関連の業種も、4月1日以降営業時間が一律朝8時から夜8時までに制限されました。(参考―The Star:”Ismail Sabri: Eateries, supermarkets to only operate from 8am to 8pm from April 1“)

一方で、アルコール類を専門に扱う店やデザート専門店などは「必需品ではない」とみなされ、店舗としては制限令期間中の営業が禁止。当初許可されていたフードトラックも、人が集まりすぎるということで3月20日以降は営業禁止となっていました。(参考―The Star:”MCO: Food trucks told to cease operation“)

自動車修理業については「“生活に不可欠なサービス” ではないものの最低限の営業を続けてよい」業種とされています。ただし、どうしても修理が必要な場合など緊急性のあるものに限られているようで、通常の定期点検等は制限令期間が終わってから行うと考えておいた方がいいでしょう。(参考―The Star:”NSC: Police and Rela to crack the whip, plus more on essential services“)

Q. 国内や州内で移動できるのか?

GPS while driving

by Dariusz Sankowski on Pixabay

当初は本則に明記されていませんでしたが、制限令施行前日に警察当局が「マレーシア国内で州を越える移動については最寄の警察署長に申請を提出し、許可を受ける必要がある」と言ったことで大混乱に。17日夜には許可を求める人が警察署に殺到したため、本件を再度検討して結論を出すまでこの制限を一時的に無効にすると発表しました。(参考ーThe Star:”Police rescind ban on inter-state travelling“)

その後いつまで経っても公式見解が出なかったものの、3月24日にイスマイル・サブリ国防大臣は、高速道路に設けられた検問において帰省した人が都市部に戻ってくるための通行は許可されないとし、州をまたぐ移動を事実上禁止していると理解できる発言をしました。(参考―The Star:”Ismail Sabri: 95% compliance rate on the sixth day of MCO“) 4月18日付の政府からのSMSでも「制限令期間中は、緊急の目的で警察から許可を受けているのでない限り、州をまたぐ移動は禁止されている」と明記されていました。(政府SMS原文: “Sepanjang tempoh PKP, pergerakan antara negeri tidak dibenarkan kecuali untuk tujuan kecemasan dan perlu memdapat surat kebenaran PDRM.“)

各地で道路封鎖や検問が行われており、制限令のフェーズ4で外出の移動距離に関する制限が緩和されたとはいえCMCO終了までは移動に一定の制限がかけられていました。

(2020年6月16日更新) 回復のための活動制限令 (RMCO) の施行に伴い、6月10日以降は州をまたぐ移動も含めた国内移動がほぼ全面的に許可されています(参考―The Star: “Interstate travel ban to be lifted on June 10, says PM, adds Covid-19 in M’sia is contained (updated)“)

Q. 公共交通機関はストップするのか?

(2020年5月7日更新) 条件付き活動制限令 (CMCO) の施行後、公共交通機関の運行はほぼ通常に戻っています。以下の情報は、通常の活動制限令 (MCO) が有効であった時点での内容とご理解ください。

基本インフラとなるサービスは制限されないため、MRT、LRT、バス、モノレールなどの公共交通機関の殆どは運行を続けました。ただし、3月25日以降はダイヤが大幅に変更され、午前中6時~10時、夕方5時~夜10時の通勤時間帯のみの運行となりました。また、MRTやLRTについては通常よりかなり間引いた運行となっていました。(参考―The Star:”LRT, MRT, monorail to start 6am-10am, 5pm-10pm from Wednesday (March 25)“)

なお、クアラルンプール国際空港 (KLIA) とKL市内を結ぶ「KLIAエクスプレス」は、4月4日以降の制限令期間中の運行が休止となりました。(参考―The Star:”MCO: ERL to suspend its services from April 4“)

Q. 家の近くの散歩やジョギングなどはOK?

Four people jogging

写真はイメージです

(2020年5月5日:追記) 条件付き活動制限令 (CMCO) の施行後、ソーシャル・ディスタンスを取るのであれば身体の接触を伴わない屋外での運動が基本的に許可されています。以下の情報は、通常の活動制限令 (MCO) が有効であった時点での内容とご理解ください。

3月19日以降、自宅周辺であったとしても散歩やジョギングは禁止されています。(下に挙げたように、ジョギングをしていた複数の外国人が逮捕された事例も起きています) さらに、人が集まる公園など公共広場も閉鎖されています。(参考ーThe Star:”Police: Exercise at home, refrain from recreational activities during MCO period“)

4月8日に更新された住宅・地方政府省によるFAQ (よくある質問) では、活動制限令 (MCO) 期間中はコンドミニアムや住民コミュニティの敷地内であっても運動等を行っていはいけないという点が明記されています。実際、敷地内をジョギングしている住民の姿を外から見た警察がコンドミニアムの管理事務所まで警告に来た例もありますし、ドローンを飛ばして監視・警戒も行っています。たとえ敷地内であっても、バレないだろうと安易に屋外の運動をされないようご注意ください。(参考―Star Property: “MCO Series: KPKT Updates FAQs For Strata Schemes“)

駐在員など外国人が多く住むKLの郊外モントキアラ地区では、3月27日朝に屋外でジョギングをしていた外国人 (日本人4人を含む) が警察に逮捕されました。最終的にRM1,000の罰金となったようですが、下手な言い訳をしたり言い返したりすると、さらに重い公務執行妨害の罪 (RM10,000以下の罰金または2年以下の刑期、あるいは両方) が適用されることもあり得ます。(参考―The Star:”MCO: 11 men including nine foreigners jogging around Mont Kiara arrested“)

気軽にジョギングや散歩をしていると冗談では済まなくなりますので、在住邦人の方は十分ご注意下さい。この事件の背景についてはPRESIDENT Onlineの記事「マレーシアで「ジョギングで日本人逮捕」が起こった現地事情」でも詳しく取り上げられていましたので、興味のある方はそちらをどうぞ。

Q. ガソリンスタンドは閉まるのか?

石油やガスなどの基本インフラとなるサービスは制限されないため、ガソリンスタンドは営業しています。

Q. お金が引き出せなくなる?

金融や銀行などの基本インフラとなるサービスは制限されないため、銀行業務は継続しておりATMも利用できます。ただし、銀行によってはMCO期間中に一部支店を閉鎖するところもありました。

Q. 病院のお見舞いに行ってもOK?

危篤状態など急を要する状況でない限り、活動制限令 (MCO) の期間中お見舞いは原則禁止されています。

(2020年6月8日:追記) 制限が緩和されて以降は、子供を連れてお見舞いに行かないようにという点を除いて基本的に制限は設けられていません。

Q. ホテルは閉まるのか?

当初の発表内容ではこの点が触れられておらず、ホテル業界に大きな混乱を引き起こしました。政府はようやく3月18日になって「ホテルや宿泊施設も “不可欠なサービス” の定義に含まれる」と発表し、ホテルの営業は継続することが確認されました。ホテル営業に関する政府の見解が二転三転したことで、滞在中大きな影響を受けた外国人旅行者も少なくなかったようです。(参考―The Star:”Covid-19: Hotels and e-commerce now included in expanded list of essential services“)

※ 延長された制限令においても、保健省大臣名で4月2日付公布の政府官報 (マレー語/英語) 追補「HIS MAJESTY’S GOVERNMENT GAZETTE)」によると、生活に不可欠なサービスとしてホテルと宿泊施設 (9D) が含まれています。

Q. 外国人はマレーシアから出国できなくなる?

Departure information board

by wal_172619 on Pixabay

マレーシア人の出国は禁止されていますが、外国人の出国に関しては制限されていません

(2020年5月13日更新) これまで、マレーシア当局の通知により制限令期間中に帰国を希望する外国人は、1) 有効なパスポートならびに航空券、2) 大使館/領事館による書面での同意の2点が空港へ行く際必要になるとされていましたが、5月12日以降はクアラルンプール (KL)、プトラジャヤ、またセランゴール州に在住の場合に限り、クアラルンプール国際空港 (KLIA) へ移動する際に大使館発行書類を取得する必要がなくなったと確認されました。しかし、その他の地域から州をまたいで空港に向かう場合は引き続き大使館からの書類が必要となるのことなのでご注意ください。(参考―連邦政府官報 (マレー語/英語) p.12 Item 8)

大使館からの書面での同意はメールにて申請・交付が可能とのことで、その書面が移動許可証とみなされます。詳しくは在マレーシア日本国大使館ホームページ「【新型コロナウイルス】帰国便に乗る場合の大使館(領事事務所)発行書類の取得について(警察署での書類手続き不要)」をご覧ください。(注:マレーシア外務省の通知により、以前は要取得とされていた警察署発行の移動許可は必要なくなったと確認されました。)

(2020年6月8日:追記) 上記の移動許可について、回復のための活動制限令 (RMCO) が施行される6月10日以降は州をまたぐ移動の制限が解除されるため不要となります。

(2020年6月8日更新) 出入国が厳しく制限されている影響で、マレーシアを発着する各航空会社のフライトは通常時よりも少なくなっています回復のための活動制限令 (RMCO)8月末まで続き厳格な国境管理が継続することを考えると、現時点で残っているフライトが今後減便やキャンセルの対象になるなど外国人の出国がより困難になることも予想されます。出国を考えている在留外国人の方 (とりわけ観光ビザで滞在中の方) は、フライトがあるうちに行動されることを強くおすすめします

※ マレーシアはすでに全ての外国人の入国を禁止しており、4月1日には日本政府もマレーシアからの外国人入国禁止措置を取りました。とりあえず日本の航空会社は減便して運行を続けるようですが、今後の両国の感染・規制状況次第では日本―マレーシア間の路線の利用者がさらに少なくなることも考えられます。4月17日時点でエアアジアは5月末まで、マレーシア航空は6月末まで日本線全便欠航、その後も減便となっています。(最新情報については、必ず直接航空会社にお問い合わせください)

[参考情報] (2020年6月21日現在)

マレーシア航空 (MAS):国際線減便・運休情報 (英語) “Malaysia Airlines reduced commercial travel schedule” ※「China, Japan, South Korea and Taiwan」をクリックすると、マレーシア―日本路線を含む情報が見られます。

日本航空 (JAL):「2020年6月1日~30日 東南アジア・南アジア線路線計画変更内容」「2020年7月1日~31日 東南アジア・南アジア線路線計画変更内容

全日空 (ANA):「新型コロナウイルス感染拡大に伴う国際線路線・便数計画の一部変更について」※「東南アジア」をクリックすると、日本―マレーシア路線の情報が見られます。

Q. MM2Hなど長期ビザを持っている外国人は入国できる?

(2020年6月16日更新) 政府当局は、5月17日以降マレーシア・マイ・セカンドホーム (MM2H) ビザ保有者については再入国を認めると発表しました。ただし、事前に指定されたGoogleフォームで入国管理局へのデータ登録を行って再入国許可を待つ必要がある上、マレーシアへ出発前に新型コロナウイルス (COVID-19) のPCR検査で陰性を証明する必要があり、さらに到着後は保健省に登録した住所での14日間の自主隔離が求められます。詳しくは、現地の日本大使館による情報マレーシア・マイ・セカンド・ホーム(MM2H)パス保有者の再入国許可(2020年6月16日更新)」をご参照ください。

その他就労ビザなどの長期滞在ビザを保有している外国人の場合、政府当局はビザの種類により入国の可否また必要な手続きをそれぞれ指定しています。ただし、基本的にこれらの入国緩和措置は現在マレーシア国外にいて戻って来られなくなっている外国人が対象とのこと。(ここ最近、入管関連の規定が短期間で頻繁に変わっているため、報道された内容であっても実施されていない措置などがあるようです。関係省庁に直接連絡する、あるいはホームページを見るなど、行動を起こす前に確実な情報を入手するようご注意ください。)

マレーシア人の配偶者や子供である外国人は関係を証明する書類があれば入国できるとのことですが、入国後は保健省に登録した住所での14日間自主隔離となります (政府が指定するグリーンゾーン国からの入国者を除く)。すべてのマレーシア入国者に対しては6月10日より新手順が適用されますので、詳しくは現地日本大使館の情報「マレーシア入国時に必要な手続(2020年6月19日)」をご覧ください。

(注:マレーシア政府は、6月24日より日本国籍の駐在者については入国前3日以内のPCR検査を除外すると発表しました。)

Q. シンガポールとマレーシア間の出入国は?

数日前にシンガポール政府が強化した出入国制限を実施した際は、マレーシアとの国境に関しては「影響が大きすぎる」として制限の対象から外していました。マレーシア政府の活動制限令 (MCO) 施行の際も恐らくその方向で行くのではないかと思われましたが、実際にはより厳しいものとなりました。

マレーシア入管当局は、シンガポール国境およびタイ国境においてマレーシア人の出国禁止が適用されることを確認しました。(参考―The Star (英語):”Those working in Singapore, Thailand will have to stay home during movement control order, says Immigration DG“)

(2020年3月21日:追記) マレーシア政府は20日、外国の長期滞在ビザを持っているマレーシア人に関しては、活動制限令 (MCO) が終わるまで帰国しないことを条件に出国を認めるとしました。これにより、シンガポールで働くマレーシア人は仕事に復帰する道が開けたことになります。シンガポール側もマレーシア人の労働力に依存していることから、一時的な宿泊施設の提供や帰国前の検査など必要な措置を取るとのこと。(参考―The Star (英語):”Malaysians to resume work in Singapore“)

Q. 運転免許の更新はどうなる?

運輸大臣は3月24日、制限令の期間中に運転免許の有効期限が切れてしまう場合、特例として自動車保険が有効な車であれば期限切れの免許で運転してもよいと発表しました。その場合、有効な保険証明書 (コピーまたはデジタル) を携帯することが求められています。ちなみに、制限令が解除されてから30日以内に免許を更新する必要があるとのこと(参考―The Star:”MCO: Insurance coverage needed for those with expired driving licence, says Dr Wee“)

(2020年6月16日更新) 現地日本大使館からの情報によると、制限令期間中に運転免許証の有効期限が切れた場合でも運転を認める特例には、国際運転免許証も含まれるようです。その場合も運転する自動車の保険が有効であることが条件となるため、保険証明書のコピーを携帯することが求められています(参考―在マレーシア日本国大使館公式サイト:「有効期限の切れた国際運転免許証での運転の特例(2020年6月15日更新))

(2020年5月13日:追記) 運輸省は12日、JPJ (陸運局) において自動車の新規登録および初回名義変更での登録証作成や自動車税納付、また国際運転免許証の発行も含めた幾つかの業務を追加で再開するとともに、当面の間は週7日無休で (祝日を除く) 受付を行うと発表。5月13日から適用されるとのこと。(参考―The Star: “JPJ counters to operate seven days a week till further notice“)

(2020年4月24日:追記) 当局は、4月29日以降JPJの業務を一部再開すると発表。ただし、午前8時から午後1時の間のみとなり、運転免許の更新や違反金納付等の一部業務に限るとのこと。(参考―The Star: “JPJ to open counters for certain transactions from April 29“)

Q. 制限はいつまで続くのか?

(2020年6月7日:追記) ムヒディン首相は7日、経済・社会活動の制限をより緩和した回復のための活動制限令 (RMCO) 6月10日から8月31日まで施行すると発表。渡航制限と厳格な入国管理は継続されますが、ほぼ全面的に経済・社会活動を再開した状態で感染拡大を抑え込む出口戦略の期間となるようです。

3月18日から始まった活動制限令 (MCO) は当初3月31日までとされていましたが、規制内容を修正しながら5回にわたる延長を行い現時点では8月31日までとなっています。とはいえ、日本でもそうですがウイルスの感染状況が今後どうなるかをはっきり見通すのは難しく、状況次第ではさらに制限が延長されたり、一旦緩和された制限が再度適用される可能性もあると考えておいた方がよいでしょう。今後数か月以内にマレーシアへの渡航を予定されている方は、状況が変わる可能性も念頭に今後の当局の発表に十分ご注意ください

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まとめ

3月上旬でも週末の飲食店は子連れでにぎわっていましたし、夜中までバーやパブで楽しそうに騒いでいる (当然マスクもなし) 人たちも少なくない状況で、今回の活動制限令が出される直前には政財界から「マレーシア人はあまりにも普通の生活を送りすぎており、このままでは感染被害が相当拡大する」と懸念する声が数多く上がっていました。

制限令が施行される前日夜には、ワインやビールを飲みながらまるで送別会のような雰囲気のグループも見かけました。「明日からしばらく会えないけど、みんな元気でな」なんてことを言いながら、テーブルを囲んで大声で笑ったり肩を組んだりハグしたり。そういうことしてるから感染拡大のリスクが高くなるわけなんですが、たぶん普段なら飲まないであろう量のアルコールを飲んで酔っ払い、妙にハイテンションで笑い合っている姿を見ると、マレーシア人がみんな口にはしないけれども持っている漠然とした不安が強く滲み出ているように感じました。

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活動制限令の実施により、どれぐらい感染拡大を抑制できるかがマレーシアにおける新型コロナ対策の分岐点となるのは間違いなさそうです。最初の2週間では爆発的に増加せず何とか踏ん張り、次の2週間では増加しかけながらも何とか持ち直し、その次の2週間ではようやく2ケタ台に減少しました。5月4日に当局が大幅に規制を緩和して以降、新規感染者は50名前後で増減を繰り返していましたが、不法滞在者の拘留施設で集団感染が発生した結果、5月25日と26日は2日連続で180名前後、6月4日には300名近い新規感染者が報告されています。

低所得の外国人労働者の場合は、ビザを持っていようと不法滞在であろうと住宅環境 (1部屋に10名から20名が暮らす) は似たようなものです。今回感染が発覚したのは不法滞在で捕まえたから分かっただけのことで、同じような環境で暮らすマレーシア国内何十万人もの外国人労働者の中でも静かに感染が広がっている可能性は高いでしょう。

シンガポールもそうでしたが、こうした劣悪な環境で集団生活をする労働者の間で感染が拡大するとそれをコントロールするのは非常に難しくなります。経済活動が再開したことで一般市民の気の緩みが目に見えて分かるここ数週間の状況、断食明けのお祝いで全国各地で家族・親戚が集まったハリラヤ休暇、不法滞在者間での集団感染などの要素を考えると、これから普通に感染が収束するとは思えません。予定通り6月9日で制限令を解除するのは難しくなってきたのではないかと思います。

状況は毎日変わっていきますので、在住邦人の方は地元のニュースを定期的にチェックするなど動向に十分ご留意ください。今回の活動制限令 (MCO) は、大まかなものを最初に出しておいて後から細部の適用を追加していく流れになっています。こうしたパターンの法令というのは、解釈や適用の仕方が後付けで変わっていくことも多く、在住外国人にとっては要注意といえます。正確な情報を入手しつつ落ち着いて行動し、真偽を確認できない情報を転送したりされないようご注意下さい特に知り合いからWhatsApp等で回ってくるメッセージは、誰が最初に発信したのか情報源が確認できないので注意!!(※ マレーシア政府は、フェイクニュースの拡散には転送した人も含めて厳しい処罰で対応することがあります。)

(編集後記):本記事では出来るだけ正確な情報をお伝えするよう努力していますが、今般の状況を考えると急に制限や法令の内容が変わることもあり得ます。重要な決定に際しては、必ず公的機関による最新情報をご確認ください。

(2020年3月25日)誤字修正
(2020年4月2日)記事加筆修正、レイアウト修正
(2020年6月25日)テキスト追加・修正


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執筆者:


  1. 齋藤晶子 より:

    大変参考になりました。ありがとうございます。

    • Gaku より:

      齋藤 さま、
      コメントありがとうございました。日本人で影響を受けている方も少なくないようですね。
      当ブログでもできる範囲で情報を発信していきたいと思います。よろしくお願いいたします。

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