イベント情報

【中国】イベント:Pu’er International Specialty Coffee Expo 2019

投稿日:2019年2月4日 更新日:


中国でのコーヒーイベント情報です。

Pu’er International Specialty Coffee Expo 2019

<プーアル・インターナショナル・スペシャルティコーヒーエキスポの概要>

2019年3月13日から17日まで、中国雲南省のプーアル (普洱) 市にて 第2回 プーアル・インターナショナル・スペシャルティコーヒーエキスポ 2019 (Pu’er International Specialty Coffee Expo 2019) が開かれます。

《中国におけるコーヒー事情》

近年、上海など都市部を中心にコーヒーの消費量が大きな伸びを見せている中国。アメリカ合衆国農務省が作成したコーヒーの世界市場と動向に関する2018年度報告書*によると、2014年と比較した中国の国内消費伸び率はなんと73%に達しており、これは報告書に掲載されている消費量上位25カ国の中でもダントツの増加率となっています。(ちなみに経済成長が著しいASEAN諸国においてもコーヒー消費量が増加しており、ベトナム、フィリピン、インドネシアでは約35%近い伸び率を記録しています。)

一方で、意外かもしれませんが中国は消費国としてだけではなく生産国として、とりわけ今後のスペシャルティコーヒーの供給において無視できない存在となってきています。そして、その中国国内でほぼ全面的にアラビカコーヒーの生産を行っているのが、今回のコーヒーエキスポの開催地でもある雲南省なのです。

雲南省はベトナム、ラオス、ミャンマーの3か国と国境を接する中国南西部の省で、標高が平均2,000mを超える高原地帯が広がる地域です。ただし北部は冬場には霜が降りるような気候のため、コーヒーの生産はより温暖な気候となる北緯約23度の北回帰線より南側にあたる地域で行われています。

雲南省の山なみ

《雲南コーヒーにかかる期待と課題》

プーアル市とその周辺地域といえば、やはりプーアル茶に代表されるように茶葉の産地で有名ですが、近年コーヒー生産の中心地としても知られるようになってきました。この地には今後のスペシャルティコーヒー生産において大きな期待が寄せられていると共に、高品質なコーヒー生産に適した土地での茶葉生産との住み分けの問題や生産処理における品質向上など、現時点ではまだまだ改善が必要な分野があるのも確かです。

しかし今回のエキスポの運営にも、アメリカをベースに世界各地でスペシャルティコーヒー生産に関わるビジネス戦略を提供しているコンサルタントが関わっており、スペシャルティコーヒー市場に参入するためには欠かせない高い基準と品質管理、ならびにマーケティングのノウハウを中国のコーヒー業界が貪欲に吸収していることは間違いありません。日本をはじめ世界の市場で、雲南省のスペシャルティコーヒーを目にするのが珍しくなくなるのもそう遠い日ではないでしょう。

今年度は「フォーラム」「カッピング・生産者交流イベント」「エキスポ」そして「農園ツアー」と、期間中を通して数々のアクティビティが計画されており、昨年度よりも格段にグレードアップした感がある「プーアル・インタナショナル・スペシャルティコーヒーエキスポ 2019」。雲南省産コーヒーが持つポテンシャルを業界関係者にアピールするとともに、地元中国や各国のコーヒー業界関係者の幅広い意見交換の場としても期待されています。公式サイト (英語) も去年のものよりかなり見やすくなっており、この辺りすばやく改善してくるスピード感がやはり中国らしいですね。

ちなみに同エキスポの期間中、中国の国内競技会としてサイフォニスト・チャンピオンシップも開催されます。

スポンサーリンク
スマホ・タブレットがカード決済できるPOSレジに

<イベントの詳細>

日時: フォーラム 2019年3月13~14日(水・木)
    カッピング・生産者交流 3月15日 (金)
    エキスポ 3月16~17日 (土・日)
    農園ツアー 3月16~17日 (土・日)
場所: Pu’er Grand Theatre, Pu’er City, Yunnan Province, China
参加費用: US 400$ (現地での食費・移動費込。配偶者・パートナーはUS 100$)
*農園ツアー費用: US 100$

主催: Yunnan International Coffee Exchange

<お問い合わせ>
Yunnan International Coffee Exchange
公式サイト (英語): https://puercoffeeexpo.com (休止中)

会場周辺地図

スポンサーリンク
雲南をはじめ中国国境地帯に暮らす少数民族に何が起きているのか?

(2019年2月15日:見出し修正)
(2020年1月6日:リンク修正)

[参考資料]
*United States Department of Agriculture (December 2018) “Coffee: World Markets and Trade”, URL: https://apps.fas.usda.gov/psdonline/circulars/coffee.pdf (参照日:2019年2月1日)

(2018年11月28日), “Exploring The Chinese Coffee Industry, From Roasters to Consumers”. Perfect Daily Grind, URL: https://www.perfectdailygrind.com/2018/11/exploring-the-chinese-coffee-industry-from-roasters-to-consumers/ (参照日:2019年2月1日)


スポンサーリンク

Colors Coffee

Colors Coffee

-イベント情報
-, ,

執筆者:


Comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

関連記事

【中国】イベント:China International Cafe Show 2018

by Wang Xi on Unsplash 中国でのコーヒーイベント情報です。 China International Cafe Show 2018 (Cafe Show China) <イベントの …

【マレーシア】イベント:2019 Borneo Coffee Symposium

ボルネオのジャングル マレーシアでのコーヒーイベント情報です。 2019 Borneo Coffee Symposium <マレーシアのコーヒー生産事情> マレーシアという国は、ユーラシア大陸から突き …

【中国】イベント:World Coffee Roasting Championship (WCRC) 2017

by Geronimo López 中国でのコーヒーイベント情報です。 World Coffee Roasting Championship (WCRC) 2017 (2017年12月15日:追記) …

【ベトナム】イベント:Asia International Coffee Conference (AICC) 2017

ベトナムでのコーヒーイベント情報です。 Asia International Coffee Conference (AICC) 2017 <イベントの概要> 2017年12月5日から7日まで、ベトナム …

【オーストラリア】イベント:Melbourne International Coffee Expo 2018

オーストラリアでのコーヒーイベント情報です。 Melbourne International Coffee Expo (MICE) 2018 <イベントの概要> イタリア系の移民により始まったと言われ …

このブログについて

東南アジアに住んで21年。知っているとコーヒーがもっと楽しめる豆知識をはじめ、さまざまなコーヒー文化と地元情報を現地から発信しています。

地球はコーヒーで回ってる O.M.C. - にほんブログ村

TAILORED CAFE Online Store


管理人: Gaku

40代の通訳者です。
マレーシアのクアラルンプール在住。

[好きなモノ]コーヒー、写真、バイク、温泉、ラーメン

毎朝、妻と二人でコーヒーを飲むのが日課。でも、珈琲ネタを語りだすとサラリと流されます。