コーヒーの品種ノートです。
パカマラ (Pacamara)
由来: | パカスとマラゴジッペの人工交配種 |
豆のサイズ: | 非常に大きい |
収穫量: | 良好 |
風味の質: | とても良い |
初回収穫: | 3年目 |
さび病: | 耐性非常に低い |
炭疽病: | 耐性低い |
線虫: | 耐性低い |
栽培適正標高: | 北緯5度~南緯5度:1,600m以上 北緯/南緯5度~15度:1,300m以上 北緯/南緯15度以上:1,000m以上 |
パカマラの歴史
1958年、エルサルバドルの国立コーヒー研究所 (ISIC) が、ブルボンの突然変異種であるパカスとティピカの突然変異種であるマラゴジッペを人工的に交配させ、新たな品種を開発しました。元となった「パカス」と「マラゴジッペ」それぞれの品種名にちなみ、パカマラと名付けられます。
パカマラは矮小種であるパカスの特徴を受け継いでおり、樹木が成長しても比較的小型なので栽培する上で効率がよい上、パカマラにはマラゴジッペの特徴である非常に大きな豆のサイズならびに風味の良さも表れており、この点ではうまく両者の長所が合わさった品種と言えるでしょう。一方で、さび病への耐性が非常に低いというマラゴジッペの短所も引き継いでおり、生産者にとっては注意が必要な部分となっています。
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[参考資料]
World Coffee Research (2016) 「COFFEE VARIETIES of Mesoamerica and the Caribbean」, URL: https://worldcoffeeresearch.org/media/documents/Coffee_Varieties_of_Mesoamerica_and_the_Caribbean_20160609.pdf (参照日:2018年3月15日)
ホフマン, ジェームズ (2018) 「ビジュアル スペシャルティコーヒー大事典」丸山健太郎監修, 日経ナショナル ジオグラフィック社.