コーヒーの品種ノートです。
カトゥーラ (Caturra)
由来: | ブルボンの突然変異種 |
豆のサイズ: | 平均的 |
収穫量: | 良好 |
風味の質: | 良い |
初回収穫: | 3年目 |
さび病: | 耐性なし |
炭疽病: | 耐性低い |
線虫: | 耐性低い |
栽培適正標高: | 北緯5度~南緯5度:1,600m以上 北緯/南緯5度~15度:1,300m以上 北緯/南緯15度以上:1,000m以上 |
カトゥーラの歴史
カトゥーラは、ブラジル・ミナスジェライス州のコーヒー農園で1910年代後半に発見されたブルボンの突然変異種です。「カツーラ」と言われることもあり、これは単なる発音の違いでどちらも同じ品種を指しています。
カトゥーラの一番の特徴はその木のサイズです。矮小種とも呼ばれる小型の品種で、樹高も低い上に枝が密集しているため、木と木の間隔を狭めて栽培することが可能となります。つまり同じ広さの土地により多くの木を植えられるというわけで、カトゥーラの場合だとブルボンに比べて最大で1.5倍ほど多く作付けすることができます。その分だけより多くの収穫を望めるということになり、これは生産者にとって大きなメリットと言えます。
1940年代にグアテマラに伝えられたカトゥーラは、それから約30年程後になってコスタリカ、ホンジュラス、そしてパナマへと広がってゆき、最終的には中央アメリカ各地で栽培される人気の品種となりました。ただし、カトゥーラはさび病への耐性が非常に低いため、一旦病気の流行が始まると一気に全滅する可能性すらあります。そのため、後にこの欠点をなくすよう改良を加えたカティモールという品種が開発されることになります。
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[参考資料]
World Coffee Research (2016) 「COFFEE VARIETIES of Mesoamerica and the Caribbean」, URL: https://worldcoffeeresearch.org/media/documents/Coffee_Varieties_of_Mesoamerica_and_the_Caribbean_20160609.pdf (参照日:2018年3月15日)