コーヒーの品種ノートです。
コスタリカ95 (Costa Rica 95)
由来: | カトゥーラとティモール・ハイブリッドの人工交配種 |
豆のサイズ: | やや小さい |
収穫量: | 多い |
風味の質: | やや低い |
初回収穫: | 3年目 |
さび病: | 耐性低い |
炭疽病: | 耐性低い |
線虫: | 耐性低い |
栽培適正標高: | 北緯5度~南緯5度:1,000~1,600m 北緯/南緯5度~15度:700~1,300m 北緯/南緯15度以上:400~1,000m |
コスタリカ95の歴史
コスタリカ95はカトゥーラとティモール・ハイブリッドの交配種であるカティモールの一種で、コスタリカ国立コーヒー協会研究所 (CICAFE) により選別を繰り返して開発されました。
1960年代後半から開発が進んでいたカティモールですが、ブラジルのヴィソーザ連邦大学で研究されていた品種の一つが1978年にコスタリカの熱帯農業研究教育センター (CATIE) へと持ち込まれ、そこでT-8667というカタログ番号が与えられます。このT-8667を元に試験栽培でさらに選別を繰り返した品種が後にコスタリカ95となりました。
ティモール・ハイブリッドを親として持つことで、本来さび病に強いという特性が最大のメリットであるカティモール。ところが最近の研究によると、カティモールの一種でありながらコスタリカ95はさび病への耐性が低いことが確認されたと報告されています。コーヒー農家にとっては風味の良さと病害虫への耐性という二つのポイントが死活問題でもあり、そのどちらも特筆すべきところのないコスタリカ95は生産者にとってあまり人気のある品種とは言えないようです。カティモールの詳細については、品種ノート「カティモールとは?」をご参照ください。
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[参考資料]
World Coffee Research (2016) 「COFFEE VARIETIES of Mesoamerica and the Caribbean」, URL: https://worldcoffeeresearch.org/media/documents/Coffee_Varieties_of_Mesoamerica_and_the_Caribbean_20160609.pdf (参照日:2018年3月15日)