コーヒーの品種ノートです。
シドラ (Sidra)
由来: | ティピカとレッドブルボンの交配種 |
豆のサイズ: | N/A |
収穫量: | N/A |
風味の質: | 素晴らしく良い |
初回収穫: | N/A |
さび病: | 耐性不明 |
炭疽病: | 耐性不明 |
線虫: | 耐性不明 |
栽培適正標高: | 北緯5度~南緯5度:N/A 北緯/南緯5度~15度:N/A 北緯/南緯15度以上:N/A |
シドラの歴史
まだ一般のコーヒー市場ではほとんど目にすることのないシドラ。しかし、2019年ワールドバリスタチャンピオンシップ (WBC) 優勝者のジュヨン・ジョン (Jooyeon Jeon) バリスタをはじめ、ここ最近の世界大会レベルの競技会で複数のバリスタがシドラを使用するなど強烈な存在感を放っており、現在最も注目されている品種と言ってもよいでしょう。
シドラの歴史は新しく、ティピカとブルボン (レッドブルボン) というクラシックな品種同士の交配により南米エクアドルで数年前に生まれた種です。ブルボンが持つ甘さとティピカが持つ上質な酸という、親である品種それぞれの長所が顕著に表れた品種となったシドラ。コーヒー品評会などで最上位にランクインする豆というと、2004年の衝撃的な“デビュー”以来ほぼゲイシャ種で占められていた感がありますが、シドラはコーヒーを知り尽くしたプロの評価でゲイシャの品評会ロットよりも高いスコアをマークしたと聞くだけでも、この品種が持つ計り知れないポテンシャルが垣間見えます。
とりわけシナモンなどのスパイスを感じさせる複雑なフレーバー、また強い甘みにリンゴ酸を思わせる爽やかな酸が特長と言われるシドラは、コーヒーの風味特性に対する概念の新たな1ページを開く品種となることは間違いないでしょう。まだ生産と流通が非常に限られているものの、今後数年間で世界のスペシャルティコーヒー市場を大きく変えていく可能性が高いシドラ。チャンスがあればぜひ味わっておきたい品種の第一候補です。
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[参考資料]
“SIDRA RESERVE COFFEE | LA PALMA ESTATES | COLOMBIA”. Corvus Coffee. URL: https://www.corvuscoffee.com/products/sidra-reserve-coffee (参照日:2019年7月1日)
“SIDRA VARIETY”. Onyx Coffee Lab. URL: https://onyxcoffeelab.com/products/colombia-la-palma-lactic-sidra-pre-order (参照日:2019年7月1日)