コーヒーの品種ノートです。
ジャワ (Java)
由来: | エチオピア在来種 |
豆のサイズ: | 大きい |
収穫量: | やや少ない |
風味の質: | とても良い |
初回収穫: | 3年目 |
さび病: | 耐性あり |
炭疽病: | 耐性あり |
線虫: | 耐性低い |
栽培適正標高: | 北緯5度~南緯5度:1,600m 北緯/南緯5度~15度:1,300m 北緯/南緯15度以上:1,000m |
ジャワの歴史
ジャワ (ジャバと表記されることもある) の起源は古く1800年代にまでさかのぼります。その名からも分かる通り、現在のインドネシア・ジャワ島に当時植民地として支配していたオランダ人がエチオピアから持ち込んだ品種が始まりだと言われています。以前はティピカ系の品種だと考えられていましたが、DNAの分析による最新の研究ではジャワがエチオピア在来種を由来としていることが判明しています。
その後長らくジャワ島で生育していたこの品種は、20世紀中頃になって今度はアフリカのカメルーンに持ち込まれ、そこで同品種が持つ炭疽病 (CBD) への耐性が注目されます。以来20年以上にわたって研究機関による選別が行われた後、1980年代に入りカメルーン国内でジャワの商業生産が開始されます。90年代初めにはフランス国際農業開発研究センター (CIRAD) によりジャワは中米コスタリカへと伝えられたものの、ごく最近になってようやくパナマで導入されるまで中央アメリカの他の国々には浸透しませんでした。
今のところそれほど広範囲では栽培されていない品種ですが、ジャワは炭疽病に加えてさび病への耐性もあり、また小規模農園で栽培するのに適した生育特性を持つことから、今後少しずつ生産者の需要が高まっていくのではないかと思われます。
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[参考資料]
World Coffee Research (2016) 「COFFEE VARIETIES of Mesoamerica and the Caribbean」, URL: https://worldcoffeeresearch.org/media/documents/Coffee_Varieties_of_Mesoamerica_and_the_Caribbean_20160609.pdf (参照日:2018年3月15日)