コーヒーの品種ノートです。
SL-34
由来: | ティピカの突然変異種 |
豆のサイズ: | 大きい |
収穫量: | 多い |
風味の質: | 素晴らしく良い |
初回収穫: | 3年目 |
さび病: | 耐性低い |
炭疽病: | 耐性なし |
線虫: | 耐性低い |
栽培適正標高: | 北緯5度~南緯5度:1,200m以上 北緯/南緯5度~15度:900m以上 北緯/南緯15度以上:700m以上 |
SL-34の歴史
1930年代、ケニアの「スコット農業研究所 (Scott Agricultural Laboratories)」は地元の農園と共同でコーヒーの研究調査を行うことがありました。その一つ、ナイロビのカベテ地区にあるロアショ農園 (Loresho Estate) にあった一本の木から選別・栽培された種子が、SL-34という品種名をつけられます。
(品種名につく「SL」というコードについては、SL-28の品種ノートをご参照ください。)
これまでSL-34については、1890年代にフランス領レユニオン島から宣教師により持ち込まれたブルボン種、いわゆる「フレンチミッション」が起源だと言われてきました。しかし、遺伝子解析による最近の研究ではSL-34がティピカ種であることを示しており、そうなると起源についてもこれまでの定説とは違うのではないかという声も上がっています。
SL-34は標高が高くかつ降雨量の多い地域での栽培に順応します。また優れた風味特性に加え、SL-28とは異なり収穫量も多いということでケニアでは広く栽培されています。
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[参考資料]
World Coffee Research (2016) 「COFFEE VARIETIES of Mesoamerica and the Caribbean」, URL: https://worldcoffeeresearch.org/media/documents/Coffee_Varieties_of_Mesoamerica_and_the_Caribbean_20160609.pdf (参照日:2018年3月15日)
(2016年4月20日), SL-varieties. Marcanta, URL: https://www.coffeehunter.com/knowledge-centre/sl-varieties/ (参照日:2018年4月28日)