コーヒーの品種ノートです。
ビジャサルチ (Villa Sarchi)
由来: | ブルボンの突然変異種 |
豆のサイズ: | 小さい |
収穫量: | 良好 |
風味の質: | 良い |
初回収穫: | 3年目 |
さび病: | 耐性低い |
炭疽病: | 耐性低い |
線虫: | 耐性低い |
栽培適正標高: | 北緯5度~南緯5度:1,600m 北緯/南緯5度~15度:1,300m 北緯/南緯15度以上:1,000m |
ビジャサルチの歴史
ビジャサルチはブルボンが突然変異し矮小化 (小型化) した品種です。正確な情報が残っていないものの、その名前の由来となったコスタリカの首都サン・ホセにほど近いアラフエラ州北西部の町サルチで、1950年代から60年代にかけて発見されたと言われています。その後、研究機関によりさらなる選別が行われ主にコスタリカ国内で栽培されるようになりました。とりわけ標高の高い土地での栽培に順応することで知られており、標高が上がるにつれて問題となる強風にも耐える性質を持っています。
良好な風味特性を持つものの単一品種として広く栽培されるには至らなかったビジャサルチですが、1960年代後半にティモール・ハイブリッドとの交配により誕生したサルチモール (T5296) は後に中南米各地で生産されるようになり、受け継がれた品種名の一部「サルチ」がその由来を今でもしっかりと主張しています。
スポンサーリンク
[参考資料]
World Coffee Research (2016) 「COFFEE VARIETIES of Mesoamerica and the Caribbean」, URL: https://worldcoffeeresearch.org/media/documents/Coffee_Varieties_of_Mesoamerica_and_the_Caribbean_20160609.pdf (参照日:2018年3月15日)