コーヒー器具

【レビュー】TIMEMORE (タイムモア) Black Mirror コーヒースケール を使ってみた

投稿日:2021年5月4日 更新日:


Coffee scale

TIMEMORE Black Mirror コーヒースケール。まるでモノリス。

はじめに

家庭で美味しいコーヒーを淹れるには欠かせないコーヒースケール。とりわけコーヒー専用のスケールは、0.1g単位まで量れることに加えて抽出時に便利な機能もついているためおすすめです。

今回は、最近購入した TIMEMORE (タイムモア) というブランドの「Black Mirror コーヒースケール」を実際に使ってみた上で感じた点をレビューしたいと思います。

購入を決めた理由

ある朝、これまで数年間使ってきた HARIO の「V60 ドリップスケール」が突然お亡くなりに。当初は同じアイテムを買い直そうと思っていたものの、どうせ新しくするなら違う製品を試すのもいいんじゃないかと考え、いくつか代表的なスケールを比較検討してみました。本製品を購入する決め手になった点を幾つか下にあげます。

表示の見やすさ

これまでのスケールは使い慣れていたこともあり特に不満はなかったのですが、液晶が昔ながらのベーシックな液晶で角度や環境によっては見にくいこともありました。その点、「Black Mirror コーヒースケール」液晶が白く浮かび上がる上にかなり輝度も高く、どんな環境でも見やすい表示なのは大きなポイントでした。

オートスタート機能

これは、ハンドドリップの際にお湯を注ぐと同時にタイマーがスタートするという機能です。

これまでのスケールではタイマーをスタートしてからお湯を注ぎ始めていたので、どうしてもタイマーと実際の抽出時間に数秒のギャップが出ていました。また、お湯を注ぐ前からタイマーが動き出すことで、「早く抽出始めろ~」とどうも焦らされているような気がするのもマイナスでした。(分かる人には分かると思います)。

オートスタート機能は、カップ、ドリッパー、コーヒーを全てセットした上でスタンバイ状態にしておき、お湯の重さを感知すると同時にタイマーが始動するという仕組み。さすがコーヒー専用スケールならではの機能で、他のモデルとも差別化するポイントの一つになっていると思います。

耐水性

もちろん無茶をしてはダメですが、スケール表面が耐水仕様となっているので多少水がこぼれたとしても安心です。また、表面に梨地加工がしてありふき取りやすい&指紋などがつきにくいのも◎。これがもっと目の細かいマット加工 (つや消し仕上げ) だと、逆に水のあとがシミみたいになって目立つんですよね。汚れにくい&掃除しやすいというのは、使い勝手を考える上で大事なポイントです。

デザイン

中には「いかにも計量器です」といった見た目のスケールもありますが、「Black Mirror コーヒースケール」はブランド名や電源ボタン表示すらないモノリス的な美しさが特徴です。電源OFF時はただのフラットな黒くて四角い板で、どこが液晶表示部かも分からない。それがパワーONで「パッ」と数字が浮かび上がる様子はシンプルにかっこいいです。

別にデザインでコーヒーの味が変わるわけではありませんが、こういった部分のこだわりがただ重さを量るだけの機械以上の満足感を与えてくれるポイントになります。

充電式

乾電池でも使っている間はいいのですが、いざ切れた時に予備の電池がないと大変です。以前はとりあえず急場をしのぐために、リモコンや時計の電池を外して使ったことも一度や二度ではありませんでしたが、「Black Mirror コーヒースケール」USB充電式なのでその心配はありません。(もちろんバッテリー残量表示あり)。

ちなみに、リチウム電池の容量は1600mAhあるので一回充電すると相当使えます。カフェなど仕事で一日中使う場合には、特にこのバッテリー容量は助かるのではないかと思います。(毎日数回コーヒーを淹れる際に使う程度だと、フル充電した状態からバッテリー残量がほぼなくなるまで約8週間持ちました。)

実際に使った感想:満足している点

Coffee scale

見やすいホワイト液晶 (写真では青みがかって見えますが実際は真っ白です)

まず液晶表示ですが、本当に見やすい。特に朝起きてすぐなど目がボーッとしている時でもはっきり見えます。黒地にくっきりと浮かび上がるホワイト液晶は、ライトの反射など厳しい条件下でも必要な情報を確実に表示してくれます。

また起動時間も早く、0表示で安定するまで実測で約2秒。これまで使っていた「V60 ドリップスケール」の半分以下の時間で立ち上がるので、非常に早く感じます。さらに、4点のラバー部でスケールをしっかりと支える作りになっており安定感があるのも使っていて好印象でした。

計量時の表示にタイムラグが少なく、抽出のお湯を止めると表示される数値も自然にスッと止まるのは気持ちいいですね。お湯の落とし具合に数字が違和感なく追随するため、とても使いやすいと感じました。「V60 ドリップスケール」では、注ぐのを止めた時点での予想よりも数字が少し行き過ぎてしまうところがあったので、この点で軍配は確実に「Black Mirror コーヒースケール」に上がると思います。

また、何といってもオートスタート機能は素晴らしいです。スタンバイにしておけば、後は自分の好きなタイミングでお湯を落とし始めたら自動で時間計測がスタート。さらに、抽出が終わってカップをスケールから持ち上げると、お湯の量や抽出時間がそこでストップして固定表示されるというのも、まさにかゆい所に手が届く機能です。

あと細かな点ですが、操作音のON/OFFを選べるのも地味に便利です。音があった方が操作が確実に分かるという意味ではやりやすいですが、一旦操作に慣れれば音がない方がスマートだなと。タイマーに関しては操作音があった方がちゃんと開始したかどうか分かりやすいという点はありますが、オートスタートを使えば全部おまかせなので問題ありません。

中国のブランドなので正直買う前は品質が大丈夫かどうかが一番気がかりでしたが、購入者のコメントなどを見ても満足度が高いようだったので決心。実際に商品が届いてみると、思ったよりもしっかりと作ってあるという印象を受けました。

特にUSBポート&ケーブルは、安物だと端子回りの処理が雑ですぐダメになりますが、本製品は見た目で気になるようなクオリティの低さはなし。ちゃんと品質管理が行われているようです。実際に充電しましたが、全く問題なくコネクターのぐらつきなどもありませんでした。

USB port of coffee scanner

充電用のUSB タイプC端子

なお、充電ケーブル (USB Type-C) は付属していますが、充電アダプター自体はスマホやタブレット用など持っているものを流用することになります。ネット通販の説明では「5V 1Aから2Aのアダプターを推奨」とありますが、説明書では「5V/1A」と書かれているので、念のため1Aのアダプターを使用しています。急速充電対応の高出力アダプターは避けた方がいいでしょう。

スポンサーリンク

実際に使った感想:気になった点

Coffee scale with silicon pad

抽出時には付属のシリコンマットを忘れずに。デザインも良。

気になった点というよりも注意が必要な点ですが、本製品でコーヒーを抽出する際には付属のシリコンマットをスケールの上に置いて使います。(上写真参照) 取扱説明書によれば、シリコンマットをつけると100℃までOKですが、マットなしだと本体そのものは耐熱温度60℃までとなっているので注意しましょう。

ということは、「耐水とはいえお湯や熱いコーヒーをシリコンマット以外の部分にこぼすとやばいんじゃないの?」という不安も。少しぐらいなら影響はないと思いますが、こぼさないよう気を付けるに越したことはありません。ちなみに、このシリコンマットはすべり止めとなるので、カップやサーバーなどを置く際には安定感が増します。

初めて使った際に少しあせったのが、本製品最大の特長でもあるオートスタート機能のON/OFFの仕方が分からなかったということ。説明書を見ると、左端の「タイマーボタン」を何回か押せば切り替わるとあるのですが、何度押してもタイマーが始まったり止まったり、はたまたリセットされたりの繰り返しで、全然オートスタートにならないのです。

10分ほど格闘した後、どうしても切り替わらないので若干イラつきながらボタンを7、8回連打しまくったら、突然「ピーッ」という音とともにオートスタートがONになったことを示す「Ⓐ」の表示が!!(下写真参照)

Indicator of coffee scale

矢印部分がオートスタートに切り替わったことを示すマーク

そう、「何回か押す」というのはゆっくり押すんじゃなくてタタタタタッと連打するということだったのです。もしかすると、結局やり方が分からずオートスタート機能をあきらめてる人もいるんじゃないかなと思ってみたり。ここはもう少し分かりやすい説明が欲しいところですね。まあ一度やり方が分かれば次からは問題ないんですけど。

もう一点慣れが必要なのが、計量部分と操作部分がフラットな同一面にあるため、計量リセットしようとボタンを触ると計量面を押していることになり、重さ表示も動いてしまうという点です。静電容量式のタッチパネルなので軽く触れるだけでいい上、リセットのタイミングはボタンを押してから一瞬間があるため計量自体にも影響はありませんが、ほとんどのスケールは操作部分が計量部分から独立している作りになっているので、こうした動きに最初は少し違和感があるかもしれません。

結論:オススメ度は?

これはどのメーカーの製品に関しても言えることですが、抽出方法は何であれコーヒーを美味しく安定して抽出したい」という方にとって豆とお湯を正確に量ることのできるコーヒースケールは欠かせません

「Black Mirror コーヒースケール」は、便利なオートスタート機能があることからとりわけドリップコーヒーを丁寧に淹れたい方には絶対おすすめです。また、デザイン性が高くキッチンに置いたままでも違和感がない上、操作系もシンプルで洗練されているので、男性女性を問わずスマートなモノ好きな方にもぴったりだと思います。

コーヒースケールとしての機能が高いレベルでまとめられている上、操作系を含めたデザインもいい「Black Mirror コーヒースケール」毎日の“美味しいコーヒーを淹れる”という一連のアクションを気持ちよく演出してくれるアイテムです。

地球はコーヒーで回ってる O.M.C. - にほんブログ村

(2021年6月29日:テキスト追加)

スポンサーリンク

 

<製品詳細>

メーカー:TIMEMORE (タイムモア)
製品名:Black Mirror Basic コーヒースケール
サイズ:幅13cm x 奥行き15.2cm x 高さ2.6cm
計量範囲:0.5g~2,000g
耐熱温度:スケール表面 (-10℃~60℃) / 付属シリコンマット使用時 (-20℃~100℃)  
電源:内蔵充電式リチウムバッテリー (1600mAh)  
充電規格:5V DC/1A (USB タイプ
C端子) *USBケーブル付属、アダプターなし


スポンサーリンク

Colors Coffee

Colors Coffee

-コーヒー器具
-, ,

執筆者:


Comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

関連記事

【レビュー】HARIO (ハリオ) V60 ドリップスケール を使ってみた

HARIO V60 ドリップスケール Contents1 はじめに2 購入を決めた理由3 実際に使った感想:満足している点4 実際に使った感想:気になった点4.1 すぐに電池がなくなる?場合はここをチ …

世界一のバリスタが使っているコーヒードリッパー⇒新潟の職人作だった

by Tyler Nix on Unsplash Contents1 2017 バリスタ世界チャンピオン:デール・ハリス 2 [H]AND :バリスタチャンピオンが働くカフェ3 『Made in TS …

Coffee beans in a hand grinder

【グラインダー】OXO オクソー バリスタ ブレイン (Barista Brain) コーヒーグラインダー

写真はイメージです by Jose Antonio Alba on Pixabay 今回は、OXO (オクソー) というアメリカのメーカーの「Barista Brain (バリスタ ブレイン)」コーヒ …

Coffee beans in a hand grinder

【グラインダー】Wilfa ウィルファ スヴァート アロマ (Svart Aroma) コーヒーグラインダー

写真はイメージです by Jose Antonio Alba on Pixabay コーヒー器具には、家庭用のものからプロ仕様のものまで色々あります。安いからといって性能が低いわけではありませんし ( …

【レビュー】Breville ブレビル スマート グラインダー (the Smart Grinder™) を使ってみた

Breville スマートグラインダー (the Smart Grinder™) Contents1 グラインダー選びは大切2 購入を決めた理由3 実際に使った感想:満足している点4 実 …

このブログについて

東南アジアに住んで21年。知っているとコーヒーがもっと楽しめる豆知識をはじめ、さまざまなコーヒー文化と地元情報を現地から発信しています。

地球はコーヒーで回ってる O.M.C. - にほんブログ村

TAILORED CAFE Online Store


管理人: Gaku

40代の通訳者です。
マレーシアのクアラルンプール在住。

[好きなモノ]コーヒー、写真、バイク、温泉、ラーメン

毎朝、妻と二人でコーヒーを飲むのが日課。でも、珈琲ネタを語りだすとサラリと流されます。